バクハツするβおじさんと魔法の鍋
今日の自炊あらすじ
表題の通りである。
爆発音がして、料理初心者のβベタな失敗をして、魔法の鍋に感動するというごく普通の自炊のような何かをするだけの日常回だ。
おじさんの朝はバクハツから始まる
おじさんは歴史からも説明書からも学ばない
今朝もガスは通っていない。
知らないうちに自宅がガスの通り道やたまり場になっていなかったのは幸運であった。
そんな寝ぼけた頭のまま、昨日の夜炊いたご飯でレトルト中華丼を作ろうと試みた。
さてレンジにかける時間は2分だろうか3分だろうか。
レトルトカレーと同じくらいの時間でできるとは思うが、裏面の説明は読んでおくとしよう。
私のような初心者が最初に料理を作る時は、説明書に従わないとえらいことになることは学生時代の自分が教えてくれた教訓である。
ふむふむ。
電子レンジでは
加熱しないでください
加熱しないでください
そうか。
作る前だけ説明書を読むとこうなるのか。
microSDカードが必要なのにSDカードを買って損した笑い話を思い出した。
もちろんその時に損した当事者は私だ。
学ばないおじさんは地雷原がお好き
だがしかし待って欲しい。
SDカードに変換アダプタがあるように中華丼のレンジ禁止令にも抜け道があるのではないだろうか。
要は卵を爆発させなければ良いのである。
卵に軽く切れ目を入れれば行けそうではないだろうか。
よしやってみよう!
(説明書に従わない初心者の実績が解除されました)
結論から言うと、軽く爆発して「ボンッ」と音がしたものの、ラップがスプラッタ現象を防いでくれた。
あくまで自己責任ではあるが、レンジで中華丼を作ることも不可能ではないようだ。
実食
あんかけから八角風の香りがほのかに漂ってアクセントを感じる気がする。
安くて野菜が多くておいしい = たいへんよくできました!
βおじさんは昼パスタでもかわいくならない
会社から家まで5分というアドバンテージを生かせば昼ごはんを家で食べられる。
ああ、素晴らしきかな帰宅。
人は脱社する時にカタルシスを得る。
すなわち家が会社の近くにあれば、1日2回カタルシスである。
なんてことだ、まるで毎日が古代ギリシャじゃないか!
ちなみにカタルシスは特に悲劇を見ることで効果が高まる。
つまり毎日が悲劇とも言い換えることができる…?
あの、すみません。デウス・エクス・マキナさんはお帰りください。
パスタとカレーは失敗しない
そんなこんなでロングライドする時以外食べない朝ごはんを食べて、昼はお腹があまり減っていないので明太子パスタ100gを作る。
マ・マーのパスタはレンジで温めるだけだしソースもキューピーのソースを使うだけ。
こんなメニューで失敗する訳がない。
すなわち、私の昼ごはんは
実食
うーん、パスタを口に運ぶと口の中で明太子とマヨネーズの濃厚な味がハーモニーを奏で、そこに加わった海苔の風味が盤石な味のマリアージュをさらに祝福している。
そしてパスタ自体にあるパキポキした食感が渾然となった三位一体の味を、下記のメッセージでまるごと塗り替えてくれるのだ!
「ボンジョルノ~、本場のアルデンテを味わってくれたまえ。まあこれはアルデンテを通り越してクルード(生)だけど。
パスタのレンチン時間をゆで時間と同じにしたところ、見事にゆで時間かワット数が足りずパスタの芯が髪の毛3本分くらいになっていたようだ。
お菓子のような噛み応えは別にまずい訳ではないが、なんというか…パスタを期待して口に入れた食べ物がしんなりした揚げパスタだった時のようなコレジャナイ感を満喫する結果となった。
悲劇を見るとカタルシスを得ることができるという。
1日3回カタルシスとは大盤振る舞いである。
デウス・エクス・マキナを超えてシーシュポス(※)のような無限カタループシスすら夢ではない。 ※ギリシャ神話で岩を山頂まで運び上げる罰を受けた人。
岩を山頂まで運んでも重さで転がり落ちるため、永遠に「もう一回運べるドン!」となる。
まさかこのレシピのパスタで失敗することができるとは、何とも貴重な体験であった。
α化されていないβデンプンは消化されにくいと聞くが、お腹に確変が発生して「もう一回貴重な体験できるドン!」とならないことを祈るのみである。
おじさんと魔法の鍋
ようやく晩ごはんの話に入れるところまで記述できた。
ブロガーってこんな文章量を淡々とこなすのか…すごい。
ともあれ電気屋で買った鍋を使う時を得たのだった。
値段は普通の鍋の
このように自分の領域と関係ないものも買ってしまう習性を持つのがガジェットおじさんという生物なのだ。
ホットクックは魔法の鍋だった
この魔法の鍋の正体はホットクックである。
材料を入れて「あとはよろしく~」とやるだけで自動で料理を作ってくれる!
普通の料理は火加減を気にしたり混ぜたりしながら作る必要がある。
しかしホットクックを使えばスタートボタンを押してアニメを見ながら放っておくだけで料理が完成するのだ!!!
古代ギリシャの奴隷でもこんなに忖度してよしなにやってくれることはあるまい。
ここまでクライアントの無茶ぶりに対応してくれるのは、ある島国に生息するごく一部のIT奴隷くらいのものであろう。
実際の使用感も期待にたがわず、適当に安売りされていた使い切りの材料を入れて、ボタンを押して「かぐや様は告らせたい」を見ているだけで豚汁が完成した。
調理時間は25分で、測ったかのように動画とシンクロしたのだった。
調理中の音はほとんどせず、私のタイプ音の方が大きいかのようにも思える静音っぷりである。
告白しそうになるくらいの優秀さに草も生えない。
草も生えないが、画像の2枚目の材料を3枚目のように無造作に入れるだけで、4枚目の豚汁はできるのだ。
実食
やばい。
味も食感も良い。
これは良いものだ。
しかし残念ながら、この食卓には
ここまで完璧だったのに、非常に惜しい出来である。
そう思った私は…静かに味を足して完璧な夕食を満喫したのであった。
冷蔵庫がないので購入する材料は2食分に抑えようとしたが、どう考えても3食分の分量になったことなど些細なことである。
材料費
- 朝
- 米0.5合 40円
- レトルト グリコ DONBURI亭 中華丼 129円
- 昼
- パスタ 100g 45円
- キューピー あえるパスタ明太子 85円
- 500ml烏龍茶 140円
- 夜
- 米0.5合 40円
- 豚コマ肉 158円(※)
- けんちん汁の具パック 298円(※)
- 木綿豆腐 49円(※)
- ワサビふりかけ 108円
- 飲むヨーグルト 94円
- 合計
- 1186円
ただし※の食材を3で割ると850円
- 1186円
「ひとりぐらしの自炊は安くならない」というが、初心者でもこの価格なら節約できそうな希望が見える気がする。
しかし早く冷蔵庫を買って、ブログを書く速度を上げることで自転車の時間を捻出しないと確実に体重が増える絶望も見えるのだった。